一年の締めくくりが近づくと、来年の干支に自然と気持ちが向かいます。2026年は午(うま)年。元気に駆ける馬は、古くから成長や成功を象徴する存在とされてきました。
明山では、毎年その年の干支を、信楽の土のあたたかさをいかした置物としてお届けしています。2026年の干支置物「うま」には、午年ならではの力強さと、やさしい佇まいの両方を込めました。
このコラムでは、午年の意味や縁起のお話から、制作の現場のようす、かたちや表情へのこだわりまで、今年の干支「うま」の魅力をご紹介していきます。
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特集
2025年12月19日(金)

一年の締めくくりが近づくと、来年の干支に自然と気持ちが向かいます。2026年は午(うま)年。元気に駆ける馬は、古くから成長や成功を象徴する存在とされてきました。
明山では、毎年その年の干支を、信楽の土のあたたかさをいかした置物としてお届けしています。2026年の干支置物「うま」には、午年ならではの力強さと、やさしい佇まいの両方を込めました。
このコラムでは、午年の意味や縁起のお話から、制作の現場のようす、かたちや表情へのこだわりまで、今年の干支「うま」の魅力をご紹介していきます。
午(うま)は十二支の七番目の干支で、太陽がいちばん高く昇る「正午」の時刻を象徴するといわれています。物事の成長や成功が大きく花ひらく縁起のよい干支で、行動力や前へ進む力を授けてくれる存在として親しまれてきました。
元気に駆ける馬の姿は、新しい一年を明るく、華やかに迎える象徴でもあります。
明山では、この午がもつ力強さと希望に、信楽の土ならではのあたたかさを重ねた干支の置物を、今年もひとつひとつ丁寧に仕上げました。一年のはじまりにそっと寄り添う縁起物として、ご自宅用にはもちろん、新年のご挨拶の贈りものとしてもお迎えいただければうれしく思います。

少し季節をさかのぼって、2025年9月後半。
制作の現場ではすでに、2026年の干支づくりが真っ最中でした。
干支づくりに限らず、ひとつのものが生まれるまでには、いくつもの工程があり、その数だけ、人の手があります。まるでリレーのように、ひとつの工程が終わるたび、次の工程へとそっとバトンが渡されていきます。

干支づくりも同じです。かたちをつくる人、整える人、仕上げる人……。言葉にしなくても伝わるあうんの呼吸のなかで、制作は静かに進んでいきます。
その気持ちのよい、なめらかな流れに導かれるようにして、明山の干支は、完成までの道のりを一歩ずつ辿っていきます。

明山の干支の特徴のひとつは、どこかあたたかく、やさしい風合いをまとっているところです。
丸みのあるフォルムと、白い化粧土を二度塗りして生まれる、やわらかな色合い。見た目からも伝わる、少しざらりとした質感。
手にとってみると、まるで土そのものに触れているような心地よさがあります。
その独特の手ざわりが、日々のなかでふっと心をゆるめてくれる――焼きものに共通する、大きな魅力のひとつです。

活発で陽気な午の姿から、午年は「行動」や「達成」を意味する年ともいわれます。
やさしい佇まいのなかに、午らしい勇ましさをどう宿すかは、今回の干支づくりのひとつの課題でした。
そこで鍵となったのが、毛並みの動きです。
陶器ならではのどっしりとした存在感に、毛並みのラインで流れをつけることで、静けさの中にも躍動感と力強さを感じる午に仕上がりました。

親と仔の違いは、尻尾のかたちにも表れています。
親は尻尾をゆるやかにたなびかせ、大人ならではの落ち着きと包み込むような力強さを。仔(大)はS字を描く尻尾で、成長へ向かって踏み出すエネルギーを。仔(小)はまっすぐに伸ばした尻尾で、まだあどけなさの残る幼い姿を表現しました。

耳のかたちや、つぶらな瞳も、愛らしさを添える大切な要素です。
ぴんと立った耳ややわらかな目元に、思わず笑顔になってしまうような、やさしい表情を込めました。
明山の干支置物「うま」は、午年の力強さとやさしさを、信楽の土の表情に映し出したひと品です。
新しい一年のはじまりに、ご自宅の暮らしにそっと迎えたり、大切な方への贈りものとして選んでいただけましたらうれしく思います。
皆さまの日々が、明るく実り多い一年となりますように。
明山では、これまでの干支置物づくりについても、
それぞれの想いやかたちの違いをご紹介しています。