今年も残すところ、あと3か月となりました。
毎年この時期になると、「一年ってあっという間だなぁ……」と、しみじみしてしまいます。
さて、10月1日より、明山の干支飾りを発売いたしました。
2027年の干支は、未(ひつじ)。
明山らしい風合いはそのままに、今年ならではの新鮮さも感じられる、なんとも愛らしい干支飾りに仕上がりました。
毎年楽しみに集めてくださっている方にも、今年初めて明山の干支を知ってくださった方にも。
たくさんの方にお届けできたらいいな、という想いを込めて。
今回は、2027年のひつじができるまでの制作風景や、今年ならではのこだわりをご紹介します。
穏やかさと実りを象徴する、ひつじ年

群れで暮らすことから、「家族の絆」や「平和」「協調」の象徴ともされてきた、ひつじ。
そんな穏やかな印象がある一方で、意志の強さや粘り強さも持ち合わせているといわれています。
そして、十二支では「未」と書きます。
「未」は、これから先の未来や未知を思わせる文字でもあり、草木が茂り、実りへと向かっていく途中の状態になぞらえられることもあります。
今あるものを大切に育みながら、こつこつ積み重ねてきたものを、やがて大きな実りへとつなげていく。
2027年が、それぞれにとって、そんな実りへとつながる一年になりますように。

穏やかで調和に満ち、これまで積み重ねてきたものが実りへ向かう。
そんな一年のはじまりに飾っていただきたい、2027年の干支「ひつじ」。明山らしいやわらかな佇まいの中に、今年ならではの表情を込めました。
今年も、白くざらりとしたマットな質感と、やさしい丸みのあるフォルムは健在です。
中でも、ひつじらしさを大きく左右するのが、ふわふわとした毛の表現。

毛の部分には、明山の干支飾りの特徴でもある白い「のた」を重ねて塗り、一つひとつ筆を使って動きをつけていきます。
一方向に揃えるのではなく、毛の流れに変化をつけながら筆を進めてゆく。筆を動かす方向や、のたをのせる量は、職人の感覚に任されます。
制作の様子を間近で見ていると、本当に迷いなく筆が進んでいきます。
その場では何気なく眺めていたのですが、焼き上がったひつじを改めて見ると、穏やかな白い毛の中にも、きちんと流れや立体感がある。
「あの筆の動きが、こうなるのか」と、仕上がりを見て初めて気づくこともあります。

足元をもこもこと包み込む毛や、ぷにゅっとした太ももも、今年のひつじらしい愛らしさをつくっています。
このふっくらとした足まわりのおかげで、ひつじらしい穏やかなフォルムが生まれ、今年も明山らしいやさしい丸みのある姿になりました。
艶のある瞳と、やさしい表情

艶のある黒い瞳も、明山の干支飾りらしい特徴のひとつ。白くやわらかな印象のひつじだからこそ、黒く艶のある瞳がよく映えます。
口元はやや小さく仕上げることで、にこっと穏やかに笑っているような、やさしい表情になりました。
やや低い位置につけたピンと立った耳も、かわいらしさを引き立てるポイントのひとつ。
丸みのある体にほんの少し動きが加わり、見る角度によって印象の変化も楽しめます。やわらかな丸みの中で、耳は小さなアクセントに。
実はこの耳には、もうひとつ、今年ならではの意味を込めています。
耳元に込めた、成長の変化

明山の干支には、親、仔(大)、仔(小)の3つの種類があります。
小さな子どもの頃から、大人になるまで。毎年、それぞれの姿のどこかに少しずつ違いをつけながら、成長の変化を表現しています。
昨年の「うま」では、その違いを尻尾の動きに込めました。
今年のひつじは、耳です。
親と仔(大)は、ピンと立った耳。一方、まだ小さな仔(小)は、耳が下に垂れています。角もまだなく、どこかあどけなさの残る姿。

親、仔(大)、仔(小)と並べて見てみると、少しずつ成長していく様子が感じられます。小さな仔がこれからどんなふうに育っていくのだろう。そんな未来まで想像したくなるような姿になりました。
2027年、実り多き一年となりますように

この時期になると、お客さまから「今年はいつ発売されますか?」「毎年楽しみにしているんです」と声をかけていただくことがあります。
そんな言葉をいただくたびに、今年のひつじを楽しみに待ってくださっている方がいることを、あらためて感じます。
干支をご紹介する頃になると、私自身も「今年はどんな一年だったかな」と、少しずつ振り返る気持ちになります。
みなさんにとって、今年はどんな一年でしたか。
うれしいことが多かった方もいれば、思うようにいかないことが多かった、という方もいるかもしれません。
日々、いろいろなことがあります。すぐには形にならなくても、急がず、一歩ずつ。これまでこつこつと積み重ねてきたことが、やがて実を結ぶ。
2027年が、そんな実り多き一年になりますように。

そんな願いも込めながら、今年も一つひとつ丁寧に、明山の干支をお届けしてまいります。
新しい一年の暮らしの中で、長く楽しんでいただけたらうれしく思います。
